屋根用塗料は耐久性だけでなく遮熱機能などを備えたものがあります
屋根塗装(塗り替え)
屋根は外壁に比べ紫外線や雨風の影響をまともに受けるので、その素材はかなりの耐久性が要求されます。
耐久性だけを考えれば日本瓦などの方が強いですが、地震国日本では軽量なスレート系平板瓦(商品名:カラーベスト、コロニアル等々)が多く使用されています。 一般的に屋根塗装の費用はスレート屋根の塗装費用を指すことが多いようです。
特に、古いカラーベスト、コロニアルの一部には補強材としてアスベスト(石綿)を使用したものもあり、色落ちすると劣化が加速し、アスベストの飛散が憂慮されます。
定期的に屋根を塗り替えることで、アスベストの飛散を防止し、屋根の耐久性も維持でき、雨漏りによる躯体の損傷などを考えると、家の寿命を延ばすことになります。
また、環境負荷(冷暖房費の削減)の低減を考慮した遮熱・断熱塗料を用いる屋根塗装も人気があります。塗装費用も遮熱・断熱塗料の材料費分だけのUPでそれほどではありません。
遮熱・断熱屋根塗装費用の詳細について知りたい方は、eペイント各社のページで標準見積の結果(ウレタン,シリコン,フッ素の遮熱塗装金額)を参考にしてください。
1.屋根素材と塗装仕様
参考:アスベスト入り屋根材の現状(住宅は全国で500万戸、五軒に一軒の割合>>2005年8月28日東京新聞より)
2.屋根の塗り替え補修作業
①屋根材の劣化診断
屋根に上がって屋根材の劣化状況を診断します。破損箇所があれば、その周辺を入念にチェックします。
②破損瓦の取り外し
破損瓦を取り除きます。破損瓦の取り扱いについては、アスベストの飛散に細心の注意を払います。
③新瓦の貼り付け
新しい瓦を貼り付けます。
④完成
完成、塗装工事を行います。
屋根の診断で破損箇所が見つかった場合、塗り替え塗装工事の前に補修工事を行います。
左図は屋根材(カラーベスト)の破損箇所の貼替え作業についての具体事例です。
3.屋根の塗装工程(塗り替え)
①屋根の高圧洗浄
ホコリや汚れなどは高圧洗浄で洗い流します。高圧洗浄で洗い落とせない強力なカビ、藻などは薬品を使用して除去します。
②屋根の下塗り塗料(シーラー/フィーラー)
屋根材や旧塗膜と良好な密着性を高めるため、シーラー(プライマーという場合もあります。)やフィーラーを塗ります。
③屋根の中塗り塗料
ローラーを使って、厚めに塗装し、狭いところなどは刷毛を使って塗装していきます。
④屋根の上塗り塗料
中塗り材と同し塗装材料をローラーを使って塗装し、狭いところなどは刷毛を使って塗装していきます。
屋根の形状・勾配や環境にもよりますが、足場を組まなくても塗装ができる場合があります。
ただし、2階以上の建物であれば安全面からも足場や落下防止柵を必要とします。
⑤スレート屋根(コロニアル。カラーベストなど)のみの工程。縁切り、またはタスペーサー挿入
タスペーサーの必要性も、絶対に必要という意見もあれば、初塗りなら基本的には不必要という意見もあります。特に注意すべきは、タスペーサーで高額な見積やタスペーサーを使用しない業者は信頼できないなどと、消費者へ不安を煽り高額な見積もりをする悪徳商法(不安商法)です。そもそもタスペーサーは安価なのです。
急勾配の屋根や反りのあるスレート屋根は縁切りが不要です。縁切りが必要な場合は皮すき、またはタスペーサー(¥20/ケ)で行います。縁切りを皮すきで行うか、タスペーサーを挿入するかは経験豊富な業者に任せるのが無難です。
4.eペイントの屋根塗装(塗り替え)仕様について
表4-1.外壁塗装仕様(eペイント出店業者で異なります)
【瓦(陶器瓦)】
プラン | 耐用年数 | 仕様名 |
--- | --- | 瓦専用 |
表4-3.陶器瓦は塗装の必要がありません(eペイントでは未対応)
eペイントの屋根素材別の塗装仕様は上表のとおりです。
屋根の塗膜は太陽の紫外線、赤外線、雨や風をまともに受けるため、外壁の塗装に比べ耐用年数は短くなります。
カラーベストの場合の塗装仕様は、一般的に外壁と同様、アクリル⇒ウレタン⇒シリコン⇒フッ素と材料価格に比例して耐久性も高くなります。 耐久性を重視するのであれば、環境を考慮した水性系(水道水で希釈するタイプの塗料)の仕様よりも弱溶剤型(塗料シンナーで希釈するタイプの塗料)の方がおすすめです。
遮熱塗料は太陽光の赤外線を特殊顔料で反射させて屋根の表面温度を一般の屋根用塗材に比べ10℃から17℃低くすることができます。
他の屋根塗材と同じ様に遮熱塗料にも水性系と弱溶剤系があり、さらに樹脂の種類でウレタン、シリコン、フッ素等の製品があります。
遮熱塗料の顔料にはカーボンが使えないため、塗料メーカーにもよりますが他の塗料のような真黒が作りにくい欠点がありましたが、現在はだいぶ改良されたようです。
5.屋根塗装時のおすすめオプション
①雨樋の落ち葉対策(枯葉除け・・)
屋根周りの横樋が落ち葉や枯葉などで詰まると、樋や破風の劣化以外に溢れた雨水による外壁や周辺機器を傷めることがあります。屋根塗装とは直接関係ありませんが、仮設足場がある時に取付工事をしてもらうことで危険な高所作業をしないで済みます。
枯葉よけ取り付け前
木々に囲まれた家のため、梅雨前に横樋に詰まった枯葉の清掃が欠かせません!
取り付け後も目立ちません
取り付け後は危険な枯葉清掃が不要になりました。
取付状況の拡大
拡大してみるとわかりますが、枯葉が詰まらないことが分かります。
6.eペイントの屋根塗装価格の見積もり
図5-1.eペイントの戸建住宅・標準見積結果画面
外壁と屋根ごとに最大10種類の塗装仕様の見積金額が表示されます。ご希望仕様(耐用年数,機能,・・・)にあった金額を、またはご希望金額に合った塗装仕様の組合せを選ぶことができます。
(外壁と屋根の塗装仕様の組合せは最大100種類)
屋根塗装価格の見積もりは、外壁塗装見積と同様に屋根材の劣化状況、使用する塗装仕様、塗装規模で異なります。 eペイントはこれらの条件をもとに職人さんの日当、歩掛り、材料価格、経費比率等を考慮して自動計算され、お客様へオンラインで見積資料として提供します。(スレート屋根の塗装費には縁切り費用を含んでいます)
またメールによる詳細資料を受け取ることもできます。詳細資料には屋根塗替え価格だけではなく、屋根塗装に使われるペンキの名称、価格、使用量などを記載して塗装仕様書が含まれます。
7.屋根塗装 見積もり例
お客様が受け取るeペイントの見積書には一般の見積書の他に、「施工仕様書」,「使用材料一覧」,「工賃」などの原価が分かる資料が添付されいます。
■お見積内訳書(メールで届くeペイントの詳細資料一部)
見積詳細資料
■塗装施工仕様書
[塗装工事する箇所]
[仕様]弱溶剤シリコン樹脂遮熱仕上
[材料]
7-1.標準見積の場合:
eペイントのトップページで『業者と直接取引』をクリックし業者を選びます。
選んだ塗装業者のメニューで『標準見積』をクリックすると、図5-1の画面が表示されます。
標準見積では、建物の①階層と②延床面積を入力するだけでモデルハウスを基準に塗装工事の数量を自動積算し、見積金額を算出します。
屋根形状を選択する目的は、屋根面積が形状で異なるからです。
屋根素材を選択する目的は、素材により適応できる塗装仕様が異なるためです。
外壁塗装と屋根塗装に分けてグレードごとのお
見積結果が一覧表示されます。耐用年数、塗装機能、費用を参考にお客様に最適な塗装仕様を選ぶことができます。
7-2.詳細見積の場合:
eペイントのトップページで『業者と直接取引』をクリックし業者を選びます。
選んだ塗装業者のメニューで『工事費の見積』⇒『木造建物の詳細見積』をクリックします。 詳細見積は標準見積ではできなかった外壁補修、屋上防水、ベランダ防水、外壁の石貼り工事の見積もりができます。
さらに、塗装する部位を選び数量を入力することができます。
eペイントの『屋根塗装の見積』に対する考え方は IT社会の外壁塗装見積、欧米と日本の違い eペイントの見積 をご参照ください。