鉄部の錆止めをする方法はメッキと塗装の2通りあります。どちらも表面コーティングをして空気に触れ鉄が酸化するのを防いでいるだけです。メッキは工場で行うもので、住宅の鉄部のように現場で施工するには塗装が唯一の錆止め方法です。錆を放置しておくと見た目も汚く、やがて鉄の強度がなくなり崩壊します。
最近の錆止め塗料の性能は飛躍的に向上してきています。どんな錆止め塗料を使うかに注意しましょう!
鉄部塗装の仕様でよく見かけるのは
- 工具で錆落とし(ケレン)
- 錆止め塗料を塗る
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鉄部塗装で一番問題となるのは2番目の工程『A錆止め塗料を塗る』が非常に大きな問題となります。錆止めの塗料と言ってもよく見かける赤錆色の塗料(鉛系の油性塗料)を使用する場合と変成エポキシ樹脂系の塗料では耐用年数も価格についても大きな開きがあります。鉛系の錆止め使用する場合は1番目の工程でしっかりと錆を落としておかないとすぐに錆が浮いてきます。また、工具でケレン作業をすると鉄部を削ることになり鉄の強度が弱くなったり、騒音や鉄粉の飛散でご近状へ迷惑をかけることにもなります。このような場合には錆を封じ込めて固めてしまう塗料があります。
| @ | 鉛系錆止め塗料 | 錆止め塗料として一番歴史が長く現在でも使用されています。錆止め塗料(OP)と記載されている仕様。それほど錆の問題が発生しない環境向き。 【価 格】低(材料は安いが、ケレンの手間がかかる) 【一般呼称】一般用さび止め(JIS),鉛丹ジンクロメート,シアナミド鉛,亜酸化鉛錆止など |
| A | エポキシ系錆止め塗料 | 鉛系錆止めよりも遥かに錆止め効果があります。 錆止め塗料(EPO)と記載されている仕様。 錆の発生を今まで以上に抑えたい場合。 【価 格】中(ケレンの手間がかかる) 【一般呼称】1液/2液変性エポキシ,特殊エポキシ変性,水性エポキシなどの錆止め塗料 |
| B | 錆固め塗料 | サンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジの塗装は永年鉛を含有したサビ止め塗料が使われてきましたが、塗り替え時のケレン作業(サビや旧塗膜をサンダー等で落とす)で空中に鉛が飛散することから現在は使用が禁止され、代ってこの錆固め塗料が使われています。 この塗料の特徴はサビを除去するのではなく固めてしまい、新たなさびの発生を起こさせないというものです。 環境や物理的にケレン作業ができない場合、より強固に錆止めしたい場合。 【価 格】高(材料は高価だが、ケレン作業の手間がかなり省ける) 【一般呼称】浸透性変性エポキシ錆固め塗料 |
鉄部塗装などは塗装作業そのものより下地処理に費用がかかる場合があります。参考として鉄部の下地処理の内容を記載します。
| ケレンの種類 | 劣化状況と錆発生面積 | 作業内容 | 作業に使用する工具 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 1種ケレン | 錆びによる腐食が非常に激しく、塗膜があまりない | 30%以上 | 旧塗膜、赤錆び、黒錆び(ミルスケール)を完全に取り、光沢のある鉄面にします。 | ショットブラスト、サンドブラスト、酸洗いなどを行います。 | |
| 2種ケレン | 錆びによる腐食が著しいく、塗膜の劣化もみられる | 30%以上 | 旧塗膜、錆びを全面除去し、鉄面を露出させます。 | デスクサンダー、ワイヤーホイルなどの電力工具やスクレーパー、皮すき、ワイヤーブラシなどの手工具の使いながら、鉄面を出します。 | |
| 3種ケレン | A | 塗膜もあり、部分的にかなり劣化や錆びがあるもの | 15〜30% | 旧塗膜、錆びを除去し、鉄面を露出させます。ただし、劣化していない塗膜はそのまま残します。 | スクレーパー、皮すき、ワイヤーブラシ、トンカチなどの手工具の使いながら、鉄面を出します。 |
| B | 塗膜もあり、部分的に少し劣化や錆びがあるもの | 5〜15% | |||
| C | 錆はないが、塗膜が割れ・膨れ・剥がれていたりする部分がある。 | 5%以下 | |||
| 4種ケレン | 塗膜がありチョーキング(白亜化)、変色程度。 | 5%以下 | 浮上がった塗膜や錆びを落として、清掃します。 | ワイヤーブラシで、鉄面を出します。 | |